生命系
物質(化学)系
工学研究科
2024年

21.天然絵具と合成絵具、どちらが長く美しさを保てるか? ~美術と科学の観点から~

受講場所
対面
担当研究科
工学研究科
担当者
秋山庸子,佐藤文信
最大受講人数
1人
【概要】

  古典の美術作品は天然鉱物由来の天然絵具と“にかわ”(動物由来の接着剤)で描かれていますが、現代の美術作品は人工合成絵具と合成樹脂で描かれ、これは精製された人工顔料と合成高分子でできています。

 この研究では、天然絵具と合成絵具の中に含まれている顔料と高分子の成分に着目し、それぞれの成分を対象に、紫外線や酸素などによる劣化の度合いを比較します。そして、天然絵具と合成絵具の変色や劣化、すなわち耐久性の違いについて調査します。また、透明フィルムでコーティングした場合の、変色に与える影響を調べます。

 絵具の顔料の化学分析や、フィルムによる保護や影響に関して、実際の文化財保存科学や絵画修復、美術館や博物館学に関する研究にも関わることができます。

【備考】

 本研究は工学部環境・エネルギー工学科と人文学研究科・芸術学研究室が共同で行っている、芸術と科学が交わる文理融合型の研究です。大学での理系と文系の研究の関わりを知りたい方、理系と文系の両方に興味がある方、貴重な文化財の保存や修復に関する科学に興味がある方、ぜひ一緒に研究しましょう!