応用技術系
工学研究科
2018年

26. 暗号・情報セキュリティ技術と故障診断技術の関係について研究してみよう

受講場所
対面
担当研究科
工学研究科
担当者
三浦克介
最大受講人数
1人
【概要】

スマホアプリでアカウントを作成する時や、ネット通販でクレジットカード情報を入力する時など、ネット上で個人情報や秘密情報を送受信する機会が増えています。個人情報や秘密情報が第三者に漏洩しないようにするため、暗号・情報セキュリティー技術が大変重要になっています。これらの技術では、鍵と呼ばれる秘密のデータを使って、暗号化や認証などの情報保護のための処理を行っています。鍵データは、コンピュータの内部に保管されていて、通常は見ることができません。しかし、この鍵データを、様々な手法で盗み取ろうとする攻撃が行われています。そのような攻撃の一部では、コンピュータの故障診断技術が悪用されています。故障診断技術は、健康診断で使われるレントゲンの様に、通常は見ることのできないコンピュータの内部を見えるようにしてくれます。コンピュータを故障から守る正義の味方であると同時に、鍵データを盗み取る悪の手先にもなり得る技術です。本テーマでは、このような、暗号・情報セキュリティ技術と故障診断技術の関係について、調査・研究を行います。鍵データを攻撃から守る方法の検討も行う予定です。

【備考】
  • 調査研究だけではなく、コンピュータ上でプログラムを作成し、シミュレーションを行うことも予定しています。未経験でも大丈夫ですが、プログラミングについて学ぶ姿勢が求められます。
  • 本テーマでは悪用可能な技術について取扱います。本テーマの研究から得られた知見を、悪意を持って用いないことはもちろん、不用意に公開しない等の配慮も求められます。このため、本テーマでは、情報セキリティ技術者としての倫理的側面についても触れる予定です。このような学習にも真摯に取り組む姿勢、そして何より、強い倫理観が求められます。受講生にこのような資質が認められない場合には、研究を途中で中断する場合があります。