数物系
基礎工学研究科
2020年
2.ベイズ統計における無情報事前分布の数値的探索
受講場所
オンライン, 対面
担当研究科
基礎工学研究科
担当者
田中冬彦
最大受講人数
1人
【概要】
ベイズ統計において、無情報事前分布の具体的な導出は重要なテーマである。一方で、ある条件下では球面上の施設配置問題の解と深く関係していることが数学的に示される。ここで、施設配置問題とは、需要の発生場所(小売店舗など)の分布が与えられている時に、平均輸送距離(コスト)を最小にする物資の供給場所(工場など)を選ぶ問題をさし、簡単な場合には手計算で答えを求められ直観的にも理解しやすい。(例:宅配ピザの新規店舗の設置場所など。)
本テーマでは以下のように進め、球面上での需要点の最悪分布(無情報事前分布)を数値的に求めることを目指す。
- 施設配置問題の数学的な定式化(平面幾何や空間図形の知識が必要)
- 確率分布が与えられた時の解法と最悪分布(確率の知識が必要)
- 手計算で解ける例
- 一般的な場合の数値解法とプログラムの作成
【備考】
体感科学研究では類似の内容がなかったが、希望分野によらず、数学的な問題をプログラミングを用いて解くことに興味がある受講者を歓迎する。理論背景となるベイズ統計の知識は不要だが、確率分布や期待値、また、平面幾何と空間図形の知識があるとよい。
また、受講者のプログラミングスキルに応じて、サンプルプログラムを与えるだけでなく、プログラミングの練習を行うかもしれない。自宅等でPCが使えることが望ましい。プログラミング言語は受講者と相談して決める。