物質(化学)系
物質(物理)系
理学研究科
2020年

19.分子が作るラメラ構造をナノスケールで調べる

受講場所
オンライン, 対面
担当研究科
理学研究科
担当者
加藤浩之
最大受講人数
1人
【概要】

分子の多様性と適合性にはいつも驚かされます。私たち生物は様々な分子が調和してできていますし、日々の生活でも有機分子や有機材料(プラスチックやビニールなど)から得られる恩恵は計り知れません。その有機材料の特徴として柔軟性があげられます。特に高分子材料では、硬いプラスチックのみならず、弾力のあるゴムや水を多く含んだゲルなど、用途に合わせて適度な柔らかさを作りだすことが出来ます。この適度な柔らかさを実現する鍵の一つとして液晶状態にある分子の層状構造(ラメラ構造)の寄与が知られています。
 ラメラ構造は、構成する分子によって様々で、およそ数ナノメートル~数マイクロメートルの周期構造を持っています。当然ながら目では見ることができない小さな構造ですが、原子間力顕微鏡(AFM)という装置を上手に使うと、その形状を画像として観察することが出来ます。「どんなところにラメラ構造が存在するのか?」「柔軟性とどう関係するのか?」を探ってみましょう。

【備考】

実験に用いるAFM装置の使い方は、(コツをつかめば)それほど難しくありません。本テーマに興味を持ち、自ら考えて工夫しながら実験を進められる人を歓迎します。
(体感科学研究テーマ番号T1945「ナノの世界を見てみよう」の発展的内容です。このため、希望者が複数の場合は、同テーマ受講者を優先し2人まで受入れることがあります)