情報・数理系
生命系
基礎工学研究科
2022年
11.内視鏡手術支援ロボットの自律レベル向上を目指した外科医の動作解析
受講場所
オンライン
担当研究科
基礎工学研究科
担当者
西川敦
最大受講人数
1人
【概要】
- 内視鏡手術とロボット: 内視鏡手術は、手術器具と内視鏡を患者にあけた小さな孔から体内に挿入し、内視鏡画像を見ながら外科的処置を行う手術方法です。低侵襲で術後の痛みが少なく、美容面でも優位なため、急速に普及しています。一方で、通常の手術よりもはるかに難しく外科医に大きな負担を与えています。この問題を解決するため、遠隔操作型の内視鏡手術支援ロボットが大病院を中心に導入されています。
- 手術ロボットの現状: ロボットには「人間の能力を拡大する道具としてあるもの」と「人間の作業を代行するもの」があります。前者は車や飛行機のような存在であり、人間が全て操作しなければいけません。一方、後者は、掃除ロボットのように、何をどうするかをすべてロボットが自律的に決め、人間に代わって実行します。現在の手術ロボットは前者の道具タイプですが、内視鏡から得られる情報によって自ら動くこと、つまり「自律レベル」を上げることが、今後ますます求められていくでしょう。これは自動車が、これまでは走行性能の向上、安全性、低燃費をめざすところだったものが、AIを駆使した自動運転の研究に移行していくことに似ています。
- 実感科学研究で実施すること: 本研究では、内視鏡や器具を自律的に操作してくれる掃除ロボットタイプの手術ロボットの実現を目指し、手術中の外科医の器具・内視鏡操作を撮影した様々な記録動画を徹底的に画像解析することで、ロボットに実装可能な外科医の操作スキルの抽出を試みます。
【備考】
- 自宅でパソコンを使用できることが望ましい(画像解析を行います)
- 手術映像を多数扱います(このような画像が苦手な人はご注意ください)